子どもは遊びながらたくさんのことを学びます。実は、その中で自然とPDCAサイクルを回していることをご存じですか?
PDCAとは、「Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)」の4つのステップを繰り返しながら成長していくサイクルのこと。
これはビジネスの世界でよく使われる考え方ですが、実は子どもたちも日々の遊びや生活の中で、無意識のうちにPDCAを回しています。今日は、その具体的な例を交えながら、子どもの問題解決力がどのように育まれるのかをお話しします。
子どもは小さなトライ&エラーの達人
大人から見ると、子どもはただ遊んでいるように見えます。でも、実はその中で「どうしたらうまくいくのか?」を考え、試し、改善しながら成長しているのです。
例えば、積み木遊び。
(1)Plan(計画):「高い塔を作りたい!」
(2)Do(実行):実際に積み木を積む
(3)Check(評価):「あっ、崩れちゃった!」
(4)Act(改善):「土台を広くしたら安定するかも?」
このように、子どもは遊びの中で自然と試行錯誤を繰り返しながら、より良い方法を見つけています。
PDCAサイクルが子どもの問題解決力を育む
この小さなトライ&エラーの積み重ねが、子どもにとっての「問題解決力」につながっていきます。
例えば、靴ひもを結ぶ練習。
(1)Plan(計画):「自分で靴ひもを結ぼう!」
(2)Do(実行):やってみるけどうまく結べない
(3)Check(評価):「すぐほどけちゃう…」
(4)Act(改善):「ゆっくりやればいいかも?」
何度も失敗しながら、どうすればうまくできるのかを自分で考え、試してみる。このプロセスこそが、子どもたちの成長にとってとても大切なのです。
大人ができるサポートとは?
子どもが自然にPDCAを回せるようにするために、大人ができることもあります。
1. 「なぜ?」と問いかける
失敗したとき、「どうしてうまくいかなかったのかな?」と子ども自身に考えさせることが大切です。ただ「ダメだったね」と言うのではなく、「次はどうすればいいかな?」とヒントを与えることで、子どもは自分で解決策を見つける力を養います。
2. 小さな成功を一緒に喜ぶ
PDCAを回す中で「うまくいった!」という成功体験を積み重ねることが、次の挑戦への自信につながります。「できたね!」「すごいね!」と声をかけ、一緒に喜ぶことで、子どもは「もっとやってみたい!」という気持ちになります。
3. 試行錯誤できる環境を用意する
子どもが自由に挑戦できる環境を整えることも大切です。例えば、ブロック遊び、お絵かき、簡単な実験遊びなど、試して改善する楽しさを感じられる遊びを取り入れると、PDCAを回す力がさらに育ちます。
まとめ
子どもは遊びの中で、自然とPDCAサイクルを回しながら成長しています。積み木を積む、靴ひもを結ぶ、かけっこで速く走る方法を考える…すべてが小さなトライ&エラーの積み重ね。
大人が適切な関わりをすることで、子どもは「自分で考え、試し、改善する力」をより伸ばしていくことができます。
日常のちょっとした遊びの中で、子どもがどんなふうにPDCAを回しているのか、ぜひ観察してみてください!